『パラダイムシフト』という【大前提】
何が【大前提】なのか。
主観ですが、『これからの多様な働き方に向けて』という意味です。「普通〇〇だよね」とか「〇〇が当り前だよね」とか、会社でもよく聞く話です。ただ、「普通」とか「当り前」とかって、何を基準に言ってるんだろう?って思います。
本当の意味で『多様な働き方』を認める文化にしていくのであれば、『パラダイムシフト』という概念が絶対的に必要になります。
(Wikipediaより引用)
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パラダイムシフト(英: paradigm shift)とは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することをいう。パラダイムチェンジともいう。
科学史家トーマス・クーンが科学革命で提唱したパラダイム概念の説明で用いられたものが拡大解釈されて一般化したものである。
パラダイムシフトは、狭義では科学革命と同義である。
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『パラダイムシフト』という言葉を知ったのは、社会人1年目の1月でした。「コーチングを通してコミュニケーションの概念を広げよう」という研修で、コーチングの講師に登壇してもらい、複数日に分けて入社6年目までの若手が参加しました。
当時は総合建設会社(いわゆる「ゼネコン」)に勤めており、1年目の現場研修で施工管理職に就いていました。「建設会社って建物造るだけでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、コミュニケーションの重要性はかなり高め。。。
営業がいて、設計がいて、積算がいて、施工管理がいて、現場で図面を描く人がいて、社外には数多くの下請け会社に莫大な数の職人さんがいて、、、
そんな環境の中で結局信頼されているのはどんな人かというと、「コミュニケーションをどんな人とでもスムーズに取れる人」でした。これは確実に共通して言えることでした。まぁ、コミュニケーションの重要性で言うと、どの業界でも業種でも職種でも同じように高いでしょうけどね。
なぜ、コミュニケーションの研修を実施したのか、、、おそらくですが、「自分はコミュニケーション能力が高いと思っているコミュニケーション能力の低い人が会社の上層部に多かったから、若手にはしっかりとしたコミュニケーション能力を身に付けてほしい。」「それぞれの立場で役割を意識して、共に感じるコミュニケーションを取ってほしい。」「それが会社の売上をつくり、利益をつくる。」というメッセージを伝えたかったのだと思います。
『パラダイムシフト』
前回の記事にも書いた『アンコンシャスバイアス 』にも通ずることですが、当り前に思っていることや、無意識に捉えていることとどれだけ向き合えるか。
これが『変化』には必要かなと実感しています。『スキル(能力)』とか『活躍』とか『付加価値』とか、若いメンバーに話を聞くとこういうフレーズが出てくることが多いです。ただ、前提として確認したいのは、「何を定義にしてそのような言葉を言っているのか?」と疑問に思うことがあります。
『スキル(能力)』とか『活躍』に関しては、環境によって求められるものや役割が変化していく中で、「絶対的にこれが必要!」というものはなくなってきているのかなと思います。エンジニアや専門職ではそういう要素もあるかもしれませんね。ただし、その他の職種に関しては違うと思います。「このスキルがあるから絶対的な価値を提供できる」というような仕事環境ではなくなってきているように思います。
『スキル』に関しては、いろいろな状況やニーズに柔軟に対応できる『対応力』が必要で、『活躍』の定義に関しては、求められているニーズに対して与えられていること。これが前提になっているのかなと感じます。
『付加価値』についても、周囲の状況によって変わってきますね。今の環境で価値を提供できているとしても、他の環境なら行けばそれは価値にならない可能性も低くはありません。
ただ、このような考えもパラダイムが自分の中にあると、受け入れられない人もいるのではないでしょうか?
冒頭にも書いたように、「普通〇〇だよね」とか「〇〇が当り前だよね」とかいうパラダイムを持っている人は、「パラダイムシフトしないと」と言われてもなかなかシフトできないはずです。(もしかしたらこれもパラダイムかもしれないですが)。
パラダイムの特徴として、事実がわかっても考え方を変えるのに苦労するというものがあるようです。だからこそ、そういう時には『想い(ビジョン)』が必要になってきます。自身の目指しているビジョンへ向かうのに、今持っているパラダイムが邪魔になるのであれば、シフトさせない理由はありません。
『パラダイムシフト』という概念を知ってから、自身の「当り前」と向き合う機会を持てたので、ここでシェアしました。