「志」について考える
「志」とは?
調べると、以下のように出てきます。
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1
㋐ある方向を目ざす気持ち。心に思い決めた目的や目標。「志を遂げる」「事、志と異なる」「志を同じくする」「青雲の志を抱く」
㋑心の持ち方。信念。志操。「志を高く保つ」
2
相手のためを思う気持ち。厚意。「志を無にする」「お志はありがたいが、辞退します」
3
心を集中すること。注意。
4
相手を慕う気持ち。愛情。
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ここで紹介したいのは、「シンガポールの哲人」と呼ばれたリー・クアンユーの言葉。
「志を持てば人気取りは必要ない」
僕はこの言葉にすごく共感します。
周りに流されないで自分の志を貫く。
これって、言葉で言ってても、やれている人は非常に少ないです。
「この場ではこうやった方が良いよね。」
「付き合いだからやらないといけないよね。行かないといけないよね。」
「こうやらないと周りから変な目で見られるよね。」
などなど、、、
こんな人に、もはや「志」なんてありません。
これを読んでいる人は、「志」を持っています?
※これ以降の内容は、以下の記事から引用しているものが多いです。「志」について考えさせられる良い記事なので、こちらも読んでみることをお勧めします。
http://diamond.jp/articles/-/91425
リー・クアンユーについて
・シンガポールの初代首相
・1965年にマレーシアから追放される形で独立して以降、東南アジアの中心、マラッカ海峡の交通の要衝としての立地を活かし、シンガポールを世界経済のハブにまで押し上げた。
・いまやシンガポールの一人当たりGDPは、日本を上回っている。
・華僑人脈を駆使し、世界中の情報に通じるとともに、独自の洞察力を持つことから、各国の政治家からアドバイスを求められてきた。
古くはリチャード・ニクソンやヘンリー・キッシンジャーが中国との国交を正常化した時期から、最近のバラク・オバマ大統領に至るまで、リー・クアンユーに会うためにシンガポールを訪れてきた各国政治家は少なくない。
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「私が学んだことは何か。それは人間や人間社会のもつ両面性だ。向上する可能性もある反面、後退や崩壊の怖れが常につきまとう。文明社会がいかに脆弱か、私は知っている。」
こうした人間観に基づき、必要と考えれば不人気な政策を打つことをいとわない。
「志を持てば人気取りは必要ない」
とまで言い切っている。
その一方で、決して無理はしない。
一足飛びに理念を実現しようとするのではなく、時間をかけて環境づくりをしていくことを怠らない。
「要は急がば回れだ。過去につちかってきた習慣や既得権を捨てたがる人はいない。ただ、一国として存続するには、ある種の特色、共通の国民性をもつ必要がある。圧力をかけると問題にぶつかる。だが、優しく、少しずつ働きかければ、同化はせずとも、やがて融合するのがものの道理だ。」
人間の内面をよく理解しているがゆえに、成果を焦らず、多くの人がついていけるスピードで変革を実行していくのだ。派手さはないが、後から振り返ってみると、着実に成果をあげてきたことがわかる。
リー・クアンユーの首相退任時の次の言葉に、彼の思いがこめられているといえるだろう。
「言えることはシンガポールを立派な国にしようとベストを尽くしたということだけだ。人々がそれをどう評価するかは自由だ」
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彼の「志」を感じることができる部分です。
シンガポールという国を、立派な国にする為にベストを尽くしてきた。
時には、批判される施策もあった。
それでも、志を持って進んできた。
人気者になることが彼の使命ではないから。
仕事でも一緒だと思います。
「あなたは、周囲の人から評価される為に仕事をしているのですか?」
「人気者になる為に仕事をしているのですか?」
与えられた役割を全うし、使命を成し遂げるか。
ここに向かう本気度が「志」だと思います。
余談ですが、、、
僕が「志」という言葉を意識し出したのは、2001年(中学校1年生)です。
当時、2002年の日韓W杯へ向けて、日本代表のメンバーが一致団結していくというのが話題になっていました。
そこで取り上げられていたのが「志」という言葉。
というか、漢字でした。
上の「士」を分解して「十」と「一」、下の「心」で、「十一人の心」。
サッカーをやっていた自分からすると、「なんて素晴らしい漢字なんだ!」と感じた記憶があります。
その言葉を、今改めて噛みしめながら仕事をしています。