非エンジニアのLifeLog/LifeHack

総合建設会社で建築構造設計者としてキャリアをスタートさせ、現在は採用事業・紹介事業を通して人のキャリアを手助けしている僕が、備忘録として残しているだけのブログです。それが結果的に、どこかでだれかのためになれば良いと思っています。仕事をもっとラクにして、人生をもっと楽しくするために、ライフハックを続けていきます。

「新卒採用ルールの変更」について学生に聞いてみた

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※以下の記事より引用

 

 タイトルにもありますが、2018年9月3日に「新卒採用ルールの廃止」が経団連から発表されました。

mainichi.jp

 

媒体関連の企業担当者から「根拠はありませんが再来年あたりにはルール撤廃になりそうです」という情報はもらっていたので、なんとなく予想通りという感じでした。採用をやっていると、そもそも「新卒採用ルール」なるものはあるようでないものであると感じるので、今更ルールがなくなったところでやることは変わらないと思っています。

 

ただ、学生の就活のスタンスは確実に変わっていくので、それに伴って企業の採用活動のやり方は変わっていくでしょうし、企業ごとに色が出てくるでしょう。そして、応募から選考、内定から承諾までのクロージング、承諾後の研修から入社に至るまでのフローが設計されていないと、その場その場での対応となってしまうことが予想されます。そうなると、目標達成というのは難しくなるでしょう。

 

 

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ここで話を少し脱線させます。

仕事において「ライフハック」を意識するようになってから、自身の仕事を以下の4象限に分けることを意識しています。

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会社で展開しているブログにも書きましたが、育休を取得した際に、このような「区分の明確化」が自分の仕事においては大切だと感じました。

job-leaders.com

 

 

「会社に行かなければならない」というルールがある以上、会社に出勤して仕事をする必要があります。ただ、僕自身は会社でしか仕事のできないパフォーマンスの低い人間にはなりたくないので、電車での移動中や徒歩での移動中、出勤日の朝や夜に家にいる時間、会社に行かないお休みの日なども仕事を意識しています。その時間にやっているのが「どんな場所でもできる仕事」です。さらに「どんな場所でもできる仕事」の中にも、「誰かと一緒でないとできない仕事」と「1人でもできる仕事」があります。ここまで落とし込んでいくと、正直、「オフィスでしかできない仕事」ってほとんどないんですよね。「オフィスでやった方が効率が良いもの」や「現状だとオフィスでしか実施していないもの」などはあるものの、それって本当にオフィスでしかできないのかということを考えると、決してそうではないと思っています。

 

というわけなので、僕がオフィスで仕事をする際は、「オフィスでしかできない仕事」×「誰かと一緒でないとできない仕事」に時間を割くようにしています。

※「オフィスでしかできない仕事」×「1人でもできる仕事」っていうのは、「会社の規定上会社でしかできない仕事」に該当するので、ほとんど「どんな場所でもできる仕事」の認識を持っています。

 

 

なので、出勤している際は「メンバーの誰かと関わる」ということを意識しています。特に、今は19新卒の内定者が内定式前の育成プログラムを経験している最中なので、これから会社に入ってくる可能性の塊であるメンバーを巻き込んで時間を共有するようにしています。

 

 

話をタイトルの内容に戻します。

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そこで僕が主催しているのは、「ビジネス視点で採用を捉える!~採用の裏側全部話します~」というタイトルのイベントです。この内容についてはまた改めて書きたいと思いますが、今回書きたいのは、この記事のタイトルにもなっている「新卒採用ルールの変更」について。

 

イベントのアイスブレイクとして、集まった学生に対して記事を読んでもらい、感じたことをブレストするということをやっています。いろんな意見が出てきて面白さを感じているので、その内容を僕の編集を加えていないローデータとして記載します。長いですが、いろんな意見が出ていて面白いので読んでみてください。

 

 

 

◆就活ルールの見直しに対するブレスト(複数名の内定者で実施)

  1. 大学としてキャリアの授業を今以上に意識するようになると思う。それによって、学生とキャリアセンターが近い距離になると思うから良い流れになっていくと思う。
  2. 就活中に面談が集中し、キャリアセンターの予約が取れないという問題があるから、活動時期がズレることによって面談が分散することに繋がり、学生にとってもキャリアセンターにとっても良い面が多くなると思う。また、キャリア面談に強化してくれるようになり、キャリアセンターの人員を増やしてくれるかもしれない。
  3. 企業にもメリットはあると思う。学生が自由に就活をすることによって、企業もやりやすいのでは?企業は「逆境で動ける学生」が欲しいと思うし、自発的にアクションを起こしている学生を時期なんて関係なく採用できるのは非常に大きいと考える。
  4. 大手企業でも企業によっては現状のルールを無視して内々定を出してしまうから、それによって採用できない企業も増えてきてしまっているという問題があると思う。その流れがルールの廃止によってどのように影響してくるのかは気になる。
  5. 学校としても「こういう人財を輩出していきたい」という想いがあるはずだから、そこが企業とマッチングしたら双方でWin-Winの関係を作れると思う。学生からするとOB訪問とかをしたいから、企業と大学とのグリップは深めていってほしい。こういう繋がりがあれば、OB訪問のシステムやデータベースが構築されることにもなると思う。採用して終了ではなく。承諾後の学生への対応が非常に重要になってくるんだと思う。
  6. 就活スタートまでにやりたいことがはっきりと決まっている人が少ないので、学校側の就活に対する意識を高めて、そこを支援する制度があっても良いと思う。就活を「遊び感覚」でやれるようになっても面白い。その手段として、就活とサークルを結びつけることができたら積極的に就活に臨む学生が増えるのではないかと思う。ゼミと結びついても良い。学生のことを理解しているのは先生とか教授なので、そこを企業の人が把握できたらいろんな就活の形ができてくると思う。
  7. 大手思考の学生が多い中でも。就活ルールが廃止されることによって中小企業にとっては厳しい状況になると言われてるが、むしろチャンスだと思っている。大手企業に負けないだけの採用力を付けるチャンスがあると思うから、中小企業には頑張ってほしい。安定志向に一石を投じることのできるような企業が増えてほしいと思う。
  8. 海外だと就職するためにインターンをするのが当たり前。卒業してから仕事を探すような文化がある。就活ルール云々ではなく、学生期間は勉学に集中するのが当然という文化になってほしい。なので、ルールをなくして通年採用でも良いと思っている。海外の企業で日本で有名になっている企業は通年で採用しているからこそ成長していると思う。成長という視点で考えると、通年採用にした方が良いと思う。
  9. 就活ルールに沿って同時にスタートしていくと、どこかで妥協が生まれてしまうと思う。自分自身が部活と就活の両立が難しかった経験がある。就活をやることで部活に参加できずに、部活の結果が低迷することもあった。就活ルール廃止とは少しズレてしまうが、就活に対する時間をもっと明確に設けてほしいと感じた。部活も学生のうちしかできないから、そこに集中できる時間を確保できるようになってほしい。部活を終了した後でも採用活動をしている企業も少ないと思う。逆に、部活を一生懸命やっていた学生に注力して採用してくれるような企業が増えてきてほしい。部活を一生懸命やるからには、引退の時期も考慮して、4年生の終盤とかに活動できるようにもなってほしい。
  10. 就活ルールが廃止されることにより、業界に縛られることがなくなると思う。時間が増えることによっていろんな業界を見れるようになると思う。選考期間が長くなる分、履歴書だけの採用はなくなってくると思う。総合的に評価できるようになると良い。現在は企業と大学との距離を感じるので、学生も緊張して選考に臨まざるを得ない。「緊張しないでも良いよ」と言われても「そんなの無理だよ」と思う。その人の素をどうやって見れるのかということが非常に重要になるので、スーツ廃止とかになると素を出しやすいと思う。素を見ることができれば、働き出してからのイメージが湧くのでは?と思う。
  11. そもそも就活ルールってなんだ?って思った。「ルールがなくなるかどうか」という議論自体に意味を持っていない学生が多いのではないか。経団連に入っている企業が多いわけではないので、今の時点では意味がないと思っている。
  12. 就活ルール自体にそもそも意味を感じていなかった。ニュースを見てみると「学業に集中できなくなるから不安だ」という声が挙がっていた。ただ、そもそもその学生が注力したいものによって捉え方は変わってくると思う。学業に集中したい人はそれを通せばいいし、就活に集中したい人はそれを通せば良い。ルールがあってもなくても、結局は人それぞれだと思っている。
  13. 麻生さんと安倍さんの意見を取り上げているニュースがあった。安倍さんは学業に集中してほしいから、ルール廃止に反対だった。麻生さんは時代の変化に合わせて変えていかないといけないから、これまで通りじゃない方が良いという意見でルールはない方が良いと言っていた。国としての大学教育に対する意見が定まっていないので、学生である自分たち自身がそれぞれの判断で取り組んでいくしかないと思う。
  14. 「やってはいけないというルール」があれば明確になるのでは?例えば「3年生になってから内定を出しましょうね」とか。1年生の1学期に内定が出るのはさすがに早すぎるかなとも思う。「こうしてくださいねというルール」があるからこそ、企業側はすり抜けていくと思うので。
  15. そもそも「経団連って何?」と思う。学生からしたら「エントリーが始まって、説明会にいって、選考を受けて、内定がでて、、、」というのが就活だから、今回のニュースを見て、該当者である自分たちでもわからないことが多いと感じた。ルールが変わるという不安よりも、「わからないことが多くなっていく」という不安が大きい。今以上に未知のことが増えるし、先輩の経験談が参考にならなくなる。
  16. 自分が採用側だったら通年採用の方がやりやすいと思う。
  17. 長い目で見たらルールを廃止することはメリットにならないと思う。ルールがないから、早く就活を始める学生が増え、1年生のうちから就活だけに集中する学生が増えてしまう可能性もある。仮に内定をもらえてその会社に行くと決意しても、学生生活を過ごしていく中で「やっぱり合わない」ということになって、また就活を始めるようになる。そうすると、時間の無駄になってしまうのでは?と思う。
  18. 大学側の取組みが大切になると思う「。エージェントに頼る=他力本願になっている」という認識がまだまだあるが、年間を通して就活するとなったら大学内に留まることなく、大学の外にも視野を広げていかないといけない。大学ごとにエージェントのような役割強化に注力した方が良いと思う。大学で就職支援をやっている人は専門の人たちではない。それと比べると民間のエージェントは知識を持っているので、特化した機能が大学にあったら良いと思う。
  19. 深掘りの仕方がわからない学生が多い。そのまま就職活動をしていても落ち続けてしまう。先輩の話を聞いてもそこだけの知識になってしまう。もっといろんな人を巻き込んで就活に取り組めるようになったらいい。



◆このタイミングに採用担当者に聞きたいことをブレスト

※これについてはその場で全て答えました。

  1. 「就活ルール廃止」のニュースをどのように捉えたか?
  2. 大手企業の基盤が崩れる良いチャンスだと思っているが、そこをどう考えるか?
  3. 会社としてどのように対策を取っていくのか?
  4. 現在も通年採用をやっているが、そもそも何で通年採用をやってるのか?通年採用をしているメリット・デメリットは?
  5. 採用イベント時にオファーを出す基準は?
  6. 内定者と会ってみてエージェントが多かった。何でエージェントが多いのか?メリット・デメリットは?
  7. まだまだ「大手に行きたい」という学生が多いと思う(親世代が大手思考だからというのも原因)。そんな中で、ルールが撤廃されたらもっとルールに集中してしまうと思う。学生と就活をサポートする側の連携がより必要になってくると思う。その辺はどう考えているのか?

 

 

 

と、こんな感じで学生から赤裸々な意見を吸い上げることができ、非常に面白かったので記事にしようと思いました。また、話を聞きながら新たなビジネスチャンスの可能性を感じる時間にもなっています。19新卒を対象にしたこのイベントは今後の続けていくので、面白い意見が出てきたらまた記事にしようと思います。

 

僕自身のライフハックの意識と、現在携わっている仕事からタイムリーなネタをピックアップした記事でした。

 

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