"楽"する為に"楽しい"を捨てる
最初に、一つ格言を。
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「楽しい」と「楽」は対極だよ。
楽しいことがしたいなら、楽はしちゃダメだと思うよ。
楽しようと思ったら、楽しいことはあきらめなきゃダメだね。
by 甲本ヒロト
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「生きる」ということの本質だなと思います。
「えっ、"楽"したいし!楽しみたいし!」と考える人も多いと思います。
両方満たすことも可能だと思います。
でも、楽をしながら楽しいことをしている人というのは、「楽をする為に楽しいを捨てる」経験をしているはずです。
働き方に例えるとわかりやすいと思います。
安定した企業に勤めれば、ゴールデンウィークやシルバーウィークは長期休み、お盆や年末年始も当たり前のように長期休みになるでしょう。
土日や祝日も当たり前のように休みで、仕事は持ち帰らない生活かもしれません。
月曜日を迎えて、金曜日まで働き、華金で飲みに行く。
この繰り返しかなー。
➡︎週末や長期休みに楽しいことをする為に、平日はしんどいけど仕事を頑張る生活。
ベンチャー企業や、自分で何かを始めようとしたら、長期休みはないかもしれません。
土日祝は休みではなく、シフト制かもしれません。
24時間365日、仕事を意識する生活かもしれません。
➡︎人によって違うと思いますが、将来的に楽をする為に、楽しいことを捨ててがむしゃらに働く生活。
どっちが良い悪いではありません。
どっちの生活をしたいかです。
ちなみに、後者の生活をする場合は、自分の価値を意識する必要があります。
価値を意識して後者の働き方をしていくと、結果的に楽しいことを掴める可能性があります。
というより、価値の提供できる仕事をしていると、人生が豊かになっていくので、自然と楽しいという感覚が生まれるはず。
ちなみに僕は、前者の生活を捨てて後者の生活を選びました。
ルールに縛られるのが性に合わなかったからです。
土日だからどっかに行けたり、長期休みだから旅行に行けたり、今年のゴールデンウィークは何連休だとか、、、
そんなことで、自分の行動を縛られたくないなと。
自分の好きなタイミングで、
自分で選んだことを、
自分が選んだ人と、
自分の好きな場所で、
何にも縛られることなく生活をしながら、
自分の価値を提供して対価を得る。
そんな生活に向かう為に、後者の生活を選びました。
それと同時に、いろんな楽しいことを捨てました。
大切なのは、いつのタイミングで"楽"をしたいか?
仕事終わりですか?
週末ですか?
長期休暇中ですか?
これらは短期的な視点で楽を掴みにいってますね。
それとも、長期的な視点で見た時に30代とか40代とかから人生そのものを楽にしたいか。
その為に、楽しいことを捨てる期間を作るか。
仕事を楽にしていったら、人生は楽しくなるに決まってるんです。
大変なことが多いから、苦しむんですよね。
まぁ、人生は生きてるだけで丸儲けですからね〜
「志」について考える
「志」とは?
調べると、以下のように出てきます。
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1
㋐ある方向を目ざす気持ち。心に思い決めた目的や目標。「志を遂げる」「事、志と異なる」「志を同じくする」「青雲の志を抱く」
㋑心の持ち方。信念。志操。「志を高く保つ」
2
相手のためを思う気持ち。厚意。「志を無にする」「お志はありがたいが、辞退します」
3
心を集中すること。注意。
4
相手を慕う気持ち。愛情。
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ここで紹介したいのは、「シンガポールの哲人」と呼ばれたリー・クアンユーの言葉。
「志を持てば人気取りは必要ない」
僕はこの言葉にすごく共感します。
周りに流されないで自分の志を貫く。
これって、言葉で言ってても、やれている人は非常に少ないです。
「この場ではこうやった方が良いよね。」
「付き合いだからやらないといけないよね。行かないといけないよね。」
「こうやらないと周りから変な目で見られるよね。」
などなど、、、
こんな人に、もはや「志」なんてありません。
これを読んでいる人は、「志」を持っています?
※これ以降の内容は、以下の記事から引用しているものが多いです。「志」について考えさせられる良い記事なので、こちらも読んでみることをお勧めします。
http://diamond.jp/articles/-/91425
リー・クアンユーについて
・シンガポールの初代首相
・1965年にマレーシアから追放される形で独立して以降、東南アジアの中心、マラッカ海峡の交通の要衝としての立地を活かし、シンガポールを世界経済のハブにまで押し上げた。
・いまやシンガポールの一人当たりGDPは、日本を上回っている。
・華僑人脈を駆使し、世界中の情報に通じるとともに、独自の洞察力を持つことから、各国の政治家からアドバイスを求められてきた。
古くはリチャード・ニクソンやヘンリー・キッシンジャーが中国との国交を正常化した時期から、最近のバラク・オバマ大統領に至るまで、リー・クアンユーに会うためにシンガポールを訪れてきた各国政治家は少なくない。
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「私が学んだことは何か。それは人間や人間社会のもつ両面性だ。向上する可能性もある反面、後退や崩壊の怖れが常につきまとう。文明社会がいかに脆弱か、私は知っている。」
こうした人間観に基づき、必要と考えれば不人気な政策を打つことをいとわない。
「志を持てば人気取りは必要ない」
とまで言い切っている。
その一方で、決して無理はしない。
一足飛びに理念を実現しようとするのではなく、時間をかけて環境づくりをしていくことを怠らない。
「要は急がば回れだ。過去につちかってきた習慣や既得権を捨てたがる人はいない。ただ、一国として存続するには、ある種の特色、共通の国民性をもつ必要がある。圧力をかけると問題にぶつかる。だが、優しく、少しずつ働きかければ、同化はせずとも、やがて融合するのがものの道理だ。」
人間の内面をよく理解しているがゆえに、成果を焦らず、多くの人がついていけるスピードで変革を実行していくのだ。派手さはないが、後から振り返ってみると、着実に成果をあげてきたことがわかる。
リー・クアンユーの首相退任時の次の言葉に、彼の思いがこめられているといえるだろう。
「言えることはシンガポールを立派な国にしようとベストを尽くしたということだけだ。人々がそれをどう評価するかは自由だ」
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彼の「志」を感じることができる部分です。
シンガポールという国を、立派な国にする為にベストを尽くしてきた。
時には、批判される施策もあった。
それでも、志を持って進んできた。
人気者になることが彼の使命ではないから。
仕事でも一緒だと思います。
「あなたは、周囲の人から評価される為に仕事をしているのですか?」
「人気者になる為に仕事をしているのですか?」
与えられた役割を全うし、使命を成し遂げるか。
ここに向かう本気度が「志」だと思います。
余談ですが、、、
僕が「志」という言葉を意識し出したのは、2001年(中学校1年生)です。
当時、2002年の日韓W杯へ向けて、日本代表のメンバーが一致団結していくというのが話題になっていました。
そこで取り上げられていたのが「志」という言葉。
というか、漢字でした。
上の「士」を分解して「十」と「一」、下の「心」で、「十一人の心」。
サッカーをやっていた自分からすると、「なんて素晴らしい漢字なんだ!」と感じた記憶があります。
その言葉を、今改めて噛みしめながら仕事をしています。
協力者のつくり方
ビジネスの場でもプライベートでも、「協力者」が身近にいればいるほど人生を楽しむことができると思います。
「協力者」とは・・・
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自らの製品を作る原料を供給してくれる方、自らの製品を作ってくれる工場の方、製品を作る際に必要な機械設備を供給してくれる方、製品を販売してユーザーの方に届けてくれる流通業の方、販促物など製作物を担当するクリエイターの方、雑誌や新聞などに記事を掲載してくれる記者や編集の方などの様々な方です。
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※以下、引用
要は、「自分ではできない、やれたとしても効率がひどく悪い、でも提供価値のためには必要なことをやってくれる人。」ですね。
協力者がいれば、自分にそのスキルが備わっていなくても、スムーズにやってくれる。
協力者がいれば、一緒になって効率良く、掲げている目標達成に近付くことができる。
協力者がいれば、困った時に助けてくれる。
・・・etc...
ただ、この「協力者」をつくるのって、意外と苦戦する人が多いです。
少なくとも、僕の身近には苦戦している人が多い。。。
シンプルなんだけど、なかなかできないこと。
スキルなどの表面的な部分ではなく、その人の「在り方」が重要になってくる。
簡単に言うと、「言っていることとやっていることが合致しているか?一貫しているか?」
これに尽きる。
向かっている方向が正しいか正しくないかは、受け取る側の価値観によって変わってくるので、とりあえずそこは重要視しない。
ここで例に挙げたい人がいる。
『ONE PIECE』の主人公。
一応、Wikipediaを添付。
知っている人も多いと思うが、知らない人もいるので、『ONE PIECE』についてちょっとだけ説明します。
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海賊王を夢見る少年モンキー・D・ルフィを主人公とする、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡る海洋冒険ロマン。
夢への冒険・仲間たちとの友情といったテーマを前面に掲げ、バトルやギャグシーン、感動エピソードをメインとする少年漫画の王道を行く物語として人気を博している。
また、長年にわたりながら深く練り込まれた壮大な世界観・巧緻な設定のストーリーも特徴。
2019年3月現在、単行本は第92巻まで刊行されており、『週刊少年ジャンプ』歴代作品の中では『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(1976年 - 2016年)に次ぐ長期連載となっている。
国内累計発行部数は単行本第92巻刊行時点で、日本の漫画では最高となる3億8,000万部を突破している。
また、第67巻は初版発行部数405万部、第66巻は初週売上227万5,000部の国内出版史上最高記録を樹立するなど、出版の国内最高記録をいくつも保持している。
2015年6月15日、「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定された。
1999年よりテレビアニメがフジテレビ系列で放送されており、東映アニメーション製作のアニメ作品としては最長のロングラン作品になっている(詳細はONE PIECE (アニメ)を参照)。
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以上、Wikipediaからでした。
このルフィの仲間のつくり方が、個人的には本質だと思うので紹介します。
やっていることは超単純。
自分の想いをウソ偽りなく伝える。
ただただ一貫している。
言ったことは確実に実行する。
ひたすら前向きに話す。
相手の想いを知る。
自分のWinは二の次で相手のWinを考える。
先義後利で動く。
仲間だろうが敵だろうが関わり方を変えない。
覚悟を持っている。
忖度なく相手と関わる。
・・・etc...
挙げるときりがないですが、こんなところです。
協力者になる人の気持ちって、結局、「この人に協力したい」と直感的に感じるかどうかだと思うんです。
ここにロジックはないと思います。
情熱とか覚悟とか、そこを感じ取って心動く瞬間がある。
そこに打算が入った瞬間に、心は離れていきます。
単純だけど、すごく難しい。
自分の在り方が整っていなければ、ブレてしまいますから。
一貫性を持った言動って、本当に覚悟を持った人間にしか兼ね備わっていないと思います。
頭ではわかっていても、できない人が多い。
むしろ、意識すればするほど在り方がブレてくる。
無意識レベルで体現できるようになれば、自然と協力者は増えていきます。
ルフィ自身も、仲間をつくりたいと思って増やしていってますが、最終的には自然に仲間(協力者)が増えていっています。
自分でいかなくても向こうから寄ってくる。
これが究極ですね。
僕がやっている「採用」の仕事も結局は一緒。
「採用難」の時代と言われ、採用に苦戦する企業が多くなってきています。
日本の労働市場にとって、採用力を上げるというのはマストの取り組みになってくるでしょう。
そんな中で、いろいろな手法や理論がフォーカスを浴びていますが、本質はどこにあるのでしょうか。
僕は、ロジックではないと確信しています。
情熱とか覚悟とかを話していく中で、「この人と一緒にいたらプラスになるな」と思ったら入社を決めてくれる。
本質は意外とシンプル。
そんなもんですよ。
協力者をつくることで、仕事がもっとラクになり、人生がもっと楽しくなりますね!
カオス理論と日常
「カオス理論(Chaos theory)とは」
※ちなみにこれ、キャリアコンサルタントのテキストに書かれているような用語なので、人材領域において重要なフレーズです。「堅苦しそうだから読まない!」ではなく、ちょっと読んでみてください!
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複雑系の科学において「カオス」とは、、、
規則に従って発生したにも関わらず、不規則に見える振る舞いをする現象のこと。
従来、自然のなかの不規則な現象は規則に従わない確率的なものだと考えられてきたが、カオスの発見によって不規則な現象の中にも規則に従っているものがあるとわかってきた。
コンピューターによるシミュレーション実験によって、カオス理論の研究は急速に発展してきた。
カオスは、1961年に気象学者のエドワード・ローレンツが発見した数学モデル。
彼が天気予報を正確に予測しようとして、コンピューターを3回予測したところ、3回とも全く違い答えが出たところから疑問ははじまった。
追求の結果、最初の予測は小数点以下が6桁であったのに、検算は小数点以下を3桁で計算していたことが原因であるとわかった。
従来数学では小数点の違いは予測の精度の違いくらいにしか影響を及ぼさないと考えられていたが、初期値として入力した値の立った1,000分の1以下の誤差が、結果に大きな影響を与えた。
カオスは元々、ギリシャ語を語源とし、英語では「chaos」と記述され、「混沌、無秩序」などと訳されている。
カオス理論は、個人が複雑かつ非線形で、セレンディピティ(serendipity:偶然、幸せに出会う能力)に満ちた人生をありのままに体験する現実を扱う。
この理論によって、偶然、不確実性、地の限界、非線形の変化といった従来見過ごされてきた様々な現象に目を向けやすくなったと言える。
「最初のわずかな違いは全く違う結論を導き出す」というカオス理論は、日々の生活の中でのわずかな違いが私たちの未来を左右することを示している。
自分の行動パターンやテーマを自覚する労力をしつつ、わずかな違いを疎かにせずに過ごすことが、実は将来の展望を開くことに繋がることを教えてくれるように思う。
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引用:新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ
最後にもあるように、要はカオス理論って、「最初のわずかな違いは全く違う結論を導き出す」ということ。
僕も大学・大学院時代に経験しました。
Excelで解析結果をまとめていた時に、「何で同じことをやっているのに、違う結果になるんだ?」ということを。
違う結果というのは、見える範囲での結果は一緒なんだけど、数値的に全く一緒にならないという事象です(小数第何位のレベルで答えが一致しないということ)。
例えば、Excelの条件付き書式の設定で「全く一緒の数値になったらセルの色を赤にする」という条件を付けたときに、全く同じの結果が出るはずの解析を2回やっても、1回目の解析結果と2回目の解析結果を比較してセルが赤くならない、、、
超不思議でした。
で、何が原因だったかというと、解析プログラム的に小数点第8位とかの段階で誤差が生じており、それが原因で数値が全く一緒にならなかったということ。
当時の僕は「カオス理論」なんて言葉は知らなかったのですが、「少しの誤差でも結果に大きな影響を及ぼす可能性がある」という事実を知ることができました。
では、 日常においてこのカオス理論がどう関連してくるのか。
「カオス理論は、日々の生活の中でのわずかな違いが私たちの未来を左右することを示している。自分の行動パターンやテーマを自覚する労力をしつつ、わずかな違いを疎かにせずに過ごすことが、実は将来の展望を開くことに繋がることを教えてくれるように思う。」
上述した本にはこのように書かれていますが、この書かれ方ではちょっとわかりにくい。。。
超簡単に言うと、「ちょっとした狂いが結果を大きく変えてしまう」ということ。
前向きに言うと、「小さなことの積み重ねが良い結果を生むことに繋がる」ということ。
「これを積み重ねればこういう結果になる」ということではないのですが、そんな中でも「偶然」とか「不確実性」などの概念にフォーカスを当てて考えることが、自分たちの未来を良くすることに繋がるのだと感じます。
以前にも紹介しましたが、「神は細部に宿る」という言葉も同じようなことですね。
ある結果にたどり着く為には無駄なものはなく、些細なことでも一つ一つ積み重ねていくことが大切。
むしろ、細かいことほど気にすることが、結果的に大きな良い結果を生むのではないかと、僕は考えています。
先日、就活中の学生に聞かれました。
「何を意識して仕事してますか?」と。
「そうだな~、ラクをすることだね。」と答えました。
これには意味があります。
仕事って、自分のビジョンに直結することだけではないんですね。
※もちろん、ビジョンに直結することだけやっている人もいます。ただ、その方でも、修業期間や新人時代などがあったはず。そんな時には、「何でこれやってるんだろう?」と思うようなことも経験していると思います。
ビジョンに直結しなさそうな仕事をやっていると、「これって意味あるのかな?」と思うことがあります。
僕が言う「ラクをする」というのは、「ビジョンに直結しないような仕事に対する労力をいかに最小限にするのか?ということを考え続けて体現する」ということです。
そうすると、どんどん効率が上がっていき、最終的には「ラク」になるわけです。
ビジョンに直結しないような仕事をラクにこなすことができるようになれば、ビジョンに直結するような仕事に時間を割けるようになります。
ただし、ここでカオス理論の話です。
何をやったら正解かなんてわからない。
やってみて、検証してみて、はじめてわかること。
初期投資の時間は掛かるかもしれませんが、結果的にラクを生むことができるので、人生を楽しむことができますね。
「仕事」の認識
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仕事を生産的なものにするには、
成果すなわち仕事のアウトプットを中心に考えなければならない。
技能・情報知識は道具にすぎない。
どんどんアウトプットをしよう。
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これは、ピーター・ドラッカーの格言です。
前職では東証一部上場企業の中で、技術職・営業職・事務職・管理職など、20代〜60代の働き方を見てきました。
今はベンチャー企業の中で、経営者・店舗経営職・人事職・事務職・、、、(多種多様なので割愛)、20代〜40代の働き方を見てきています。
職種や世代で働き方を区分したくないので、僕自身は「個人」で考えていますが、どんな仕事のやり方をやるかは人それぞれですよね。
「あなたにとって仕事って何ですか?」
この質問を投げかけると、どんな答えが返ってくるか。その回答で、仕事に対する意識がわかります。
いろいろな考え方がありますし、それはその人の価値観ですので、何とも思いません。
ただ、仕事において成長したいと言っているのであれば、ピーター・ドラッカーの格言を意識すべきでしょう。
仕事中にやたらとインプットに時間を費やしたり、出勤後にニュースを見たり(僕も前職でやってましたが、当時は仕事に対する意識が低かったことを自覚しています)、こんな人は周りにいませんか?
なんですかね、「それ、出勤前とか退勤後にやったら?」と思います。
だって、どこでもできますもん。
アウトプットに直結するインプットなのであれば良いと思いますよ。
前提として、オフィスや店舗に行く必要があり、そこにいなければならないコアタイムが決まっているというものがありますが、その場合は、そこでしかできないことであったり、そこでやった方が効率が良いことをやるべきです。
やるべきというか、やらなければなりません。
じゃあ、その人がアウトプットを中心に時間を過ごしているのかをどうやって測るのか、、、
パソコンを監視し続けるなんて非現実です。
「時間」ではなく「成果」で仕事を評価すれば良いんです。
残業に追加でお金を出すなんてやめた方が良い。
遅刻とか欠勤なんて気にしなくて良い。
場所の制約や時間の制約もなくせば良い。
与えられた役割の中で成果を出すためには何をすれば良いか、それはどこが良いのか、何時が良いのか、、、これらは自分で考えて自分で決断すれば良い。
成果に対してどんな貢献があるのかを会社が判断して、適切な対価を払えば良い。
会社に行って時間が過ぎればお金がもらえる。
ではなく、
創造しなければお金がもらえない時代になるのも時間の問題。
インプットの重要性はどんどん上がってくるでしょう。
仕事をしている時はとにかくアウトプットする。
アウトプットし続けるために日常でインプットし続ける。
インプットしていないとアウトプットなんてできませんから。
これだけを意識していれば、仕事に対する姿勢が変わると思います。
仕事中にインプットしないというのは、ずっとアウトプットし続けられるわけですから、究極のライフハックかもしれませんね。
「権限移譲」ではなく「権限委譲」
成長企業においては「権限委譲だ!権限委譲だ!」とよく言いますが(僕も言っています、、、)、言葉の意味をしっかりと理解しないと、権限に伴う責任を実感しないままになってしまいます。
「権限委譲をすることで成長スピードを上げる」というのは可能なことだと思いますが、権限を委譲する側(上司)と権限を委譲される側(部下)の認識が非常に重要になると感じています。
まず、「権限移譲」と「権限委譲」の違いとは?
以下の記事を参照
「権限委譲」とは、上位の者が下位の者へ、自身の権限を譲ることをいいます。各々の役職には変更がないため、部下の仕事の最終責任は、それまで通り上司が負います。
「権限移譲」とは、対等な立場の他者へ自身の権限を譲渡することであり、責任も含めてそのままスライドするという意味があります。
いわゆるベンチャー企業で言うのは「権限委譲」かなと。
・与えられた役割において明確な目標設定を行い、その目標を達成させる為に業務を遂行する。
・あくまでも最終責任者は上司なので、目標達成の為に必要であれば大胆なアクションを起こしても良い。
ただし、これには前提があると思います。
優秀なビジネスパーソンなら話は別ですが、ビジネスにおいて自発的にお金を生み出すというのは、誰しもがすぐにできることではありません。
「役割を与えればやるでしょ!」と思っていても、その予想は外れることもあります。
その役割として仕事をしたことがない部下にとっては、何もかもが初めてであり、戸惑うこともあるでしょう。
というか、こんなことは当然のことですね。
初めてのことを経験し、失敗を繰返しながら成長する。
むしろ、失敗をしないと成長なんてしません。
じゃあ、何が前提かと言うと、、、
「自らの行動で自分が成長する道を作る覚悟を持っているか」ということです。
プロの研修会社の担当者と話した時に、こんなことを言っていました。
「スキルなんていくらでも教えられます。ただ、スキルだけ教えても本質的な課題解決にはなりません。大切なのはマインド。マインドをしっかりと醸成していかないと、どんなスキル研修も意味をなしません。そして、このマインド研修こそ最も難しい。なぜなら、ティーチングしてどうにかなるものではなく、自らが気付かないといけないから。」
権限を委譲したところで、与えられた権限を自分事として捉え、そこに見合う自分に成長する覚悟を持っているかどうか。
これにより、結果・成果に雲泥の差がついてきます。
権限を委譲する側(上司)がやることは、徹底的にコーチングすること。
権限を委譲される側(部下)がやることは、自分を高めること。
上司は権限委譲したからといって部下を放置するのではなく、「自らの行動で自分が成長する道を作る」ということに気付かせてあげることが大切です。
そうすれば、その覚悟を持った人財が育っていくと思いますね。
『パラダイムシフト』という【大前提】
何が【大前提】なのか。
主観ですが、『これからの多様な働き方に向けて』という意味です。「普通〇〇だよね」とか「〇〇が当り前だよね」とか、会社でもよく聞く話です。ただ、「普通」とか「当り前」とかって、何を基準に言ってるんだろう?って思います。
本当の意味で『多様な働き方』を認める文化にしていくのであれば、『パラダイムシフト』という概念が絶対的に必要になります。
(Wikipediaより引用)
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パラダイムシフト(英: paradigm shift)とは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することをいう。パラダイムチェンジともいう。
科学史家トーマス・クーンが科学革命で提唱したパラダイム概念の説明で用いられたものが拡大解釈されて一般化したものである。
パラダイムシフトは、狭義では科学革命と同義である。
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『パラダイムシフト』という言葉を知ったのは、社会人1年目の1月でした。「コーチングを通してコミュニケーションの概念を広げよう」という研修で、コーチングの講師に登壇してもらい、複数日に分けて入社6年目までの若手が参加しました。
当時は総合建設会社(いわゆる「ゼネコン」)に勤めており、1年目の現場研修で施工管理職に就いていました。「建設会社って建物造るだけでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、コミュニケーションの重要性はかなり高め。。。
営業がいて、設計がいて、積算がいて、施工管理がいて、現場で図面を描く人がいて、社外には数多くの下請け会社に莫大な数の職人さんがいて、、、
そんな環境の中で結局信頼されているのはどんな人かというと、「コミュニケーションをどんな人とでもスムーズに取れる人」でした。これは確実に共通して言えることでした。まぁ、コミュニケーションの重要性で言うと、どの業界でも業種でも職種でも同じように高いでしょうけどね。
なぜ、コミュニケーションの研修を実施したのか、、、おそらくですが、「自分はコミュニケーション能力が高いと思っているコミュニケーション能力の低い人が会社の上層部に多かったから、若手にはしっかりとしたコミュニケーション能力を身に付けてほしい。」「それぞれの立場で役割を意識して、共に感じるコミュニケーションを取ってほしい。」「それが会社の売上をつくり、利益をつくる。」というメッセージを伝えたかったのだと思います。
『パラダイムシフト』
前回の記事にも書いた『アンコンシャスバイアス 』にも通ずることですが、当り前に思っていることや、無意識に捉えていることとどれだけ向き合えるか。
これが『変化』には必要かなと実感しています。『スキル(能力)』とか『活躍』とか『付加価値』とか、若いメンバーに話を聞くとこういうフレーズが出てくることが多いです。ただ、前提として確認したいのは、「何を定義にしてそのような言葉を言っているのか?」と疑問に思うことがあります。
『スキル(能力)』とか『活躍』に関しては、環境によって求められるものや役割が変化していく中で、「絶対的にこれが必要!」というものはなくなってきているのかなと思います。エンジニアや専門職ではそういう要素もあるかもしれませんね。ただし、その他の職種に関しては違うと思います。「このスキルがあるから絶対的な価値を提供できる」というような仕事環境ではなくなってきているように思います。
『スキル』に関しては、いろいろな状況やニーズに柔軟に対応できる『対応力』が必要で、『活躍』の定義に関しては、求められているニーズに対して与えられていること。これが前提になっているのかなと感じます。
『付加価値』についても、周囲の状況によって変わってきますね。今の環境で価値を提供できているとしても、他の環境なら行けばそれは価値にならない可能性も低くはありません。
ただ、このような考えもパラダイムが自分の中にあると、受け入れられない人もいるのではないでしょうか?
冒頭にも書いたように、「普通〇〇だよね」とか「〇〇が当り前だよね」とかいうパラダイムを持っている人は、「パラダイムシフトしないと」と言われてもなかなかシフトできないはずです。(もしかしたらこれもパラダイムかもしれないですが)。
パラダイムの特徴として、事実がわかっても考え方を変えるのに苦労するというものがあるようです。だからこそ、そういう時には『想い(ビジョン)』が必要になってきます。自身の目指しているビジョンへ向かうのに、今持っているパラダイムが邪魔になるのであれば、シフトさせない理由はありません。
『パラダイムシフト』という概念を知ってから、自身の「当り前」と向き合う機会を持てたので、ここでシェアしました。